厳選した酒米、南アルプスからの名水(軟水)、そして蔵人たちのハーモニーが生み出す磯自慢は、酒造りの原点となる原料処理(限定吸水洗米)に始まり、蒸し米を大切にする事により得た香り良い米を独自の麹作り、伝統酵母(静岡酵母・酢酸イソアミル系)の利用と複雑な酒造りの工程を経て、入魂の一滴となります。
私どもが醸す磯自慢は、白桃、マスクメロン、ラ・フランス、完熟バナナ、パッションフルーツの様な自然な香りが穏やかに溶け込み、酸が少ない中に奥深い味わいがあり、その味わいはお料理を包み込み、また洗い流して淡雪のように消えていきます。それは、日本料理はもとより、フレンチ、イタリアン、また単体のチーズ各種や、トマト、デザートなどとのマリアージュがお楽しみいただけます。
商品毎に吟醸香、味わいの違いはございますが、いずれも「磯自慢」の基本を持ち備えていると自負しております。なお、マリアージュの観点からいえば、お酒毎に合うお料理、食材にも若干の違いがあると思います。磯自慢酒造のある静岡県の食材は、穏やかな気候と恵まれた自然環境により、山・陸・海と全てにおいて高い食文化を持っております。その中で蔵の建つ「焼津」という立地から、一番合うお料理は新鮮な“魚類”でしょうか。
磯自慢酒造では、全商品にわたりお飲みいただいた時に、“磯自慢”と感じていただけるお酒でありたいと思っております。伝統と最先端の技術の融合、そして革新から本質へ。皆様に安心してお召し上がりいただけますよう、いつも『ここでもう一手間かけてあげよう』という愛情を持って醸し、そして、皆様にお飲みいただけるまで磯自慢品質を保てるよう、流通段階を含め低温貯蔵管理しております。
磯自慢酒造 蔵元敬白
■テロワール、超高精米、最良のものだけを磨きあげた”透明感”
ここまでの酒を飲んだことがある人が、どれほどいるだろうか。ネオジウムガラスの深い紫を、ダイヤモンドを連想させるカットで刻み込んだボトルが高いラグジュアリーを感じさせる磯自慢酒造の最高峰「La Isojiman」は佇まいから孤高の存在感を香らせる。オススメの飲み方として、開栓して空気に触れさせて数日後の飲み頃と味の変化を楽しめる、繊細さと力強さのある高いポテンシャルのある熟成酒だ。磯自慢の最高級ラインに使われる希少なテロワールの最高品質米「東条秋津産山田錦特上米」を田んぼの単位で選りすぐり撰別し、さらに今年は昨年の19%から18%へと進化した超高精米をかけ、ストップウォッチをもっての秒単位での”限定吸水”を見極める。極限まで磨いた技術と素材を惜しみなくつぎ込んだ酒は、いわば「La Isojiman」というオートクチュール・コレクションだ。この酒を選ぶことは選ばれるということだろう。最高の酒で、最高の人生に乾杯をしようではないか。
■輝かしい受賞歴にとどまらず、世界に選ばれ続ける”磯自慢”の進化
南アルプス白峰三山、間ノ岳を源泉とする大井川伏流水、そして最高の酒米を求めてたどり着いた、特A地区である兵庫県東条の山田錦。冬の暖かな焼津という土地で、高品質な酒を作るために日本で最初に仕込み・酒母室・上槽室・貯蔵管理室をステンレスに変え、温度管理や衛生管理を徹底させた。まだ吟醸酒という概念のなかった時代に、大吟醸をつくるために誰もやらないような投資をし、理念に共感してくれる原料米と販路を探し求めた。当時、その心意気に意気投合し、酒造を支えてきた酒店のひとつ、はせがわ酒店がこのポテンシャルをもっと高い価値へと高める提案をした。一年考えての決断から、動き出したプロジェクトの初年度は「納得がいく仕上がりに到達しなかった」ため、幻となる。しかし、その年の酒造りの試行は大きな財産として、翌年の第一弾「La Isojiman」へと結実することになる。そしてもちろん、「磯自慢酒造」の高品質な酒造り全てへと還元される最高のラボとして、進化を推し進める大きな力となった。
■秒で決まる吸水、酒造りを知り尽くした杜氏の技が生み出す至極
秋津字の西戸、常田、古家の3つのテロワールにこだわった最高品質の山田錦を選りすぐる。2回通すライスグレーダーや、ダイヤモンドロール精米機などの最新機器を使い、最上級の秋津産米を更に厳選して作られる至極の一本だ。特に今年注目すべきは初年度19%精米だったものを更に18%まで推し進めた超高精米で、ここまで磨き上げると次の工程にある洗米、吸水作業にも高い経験と技術、また極限の神経を払うことになる。酒米は精米されて小さくなるほど割れやすく、吸水の時間が早いため、洗米においては秒単位での見極めが必要になる。米の種類や精米歩合、温度、自体の含有水分量など数多く条件を酒造りを知り尽くした蔵人たちが、ストップウォッチを持ちつつの「限定吸水」という方法で、10kgの米に200Lの水をつかい洗う。製麹し、ステンレスの仕込み蔵で一月、そして上槽室で圧力をかけぬようゆっくりと搾る。更に1年間専用の冷蔵設備で熟成させる。
■最高の酒の楽しみ方、それにはこの6本のどれかを手に入れることだ
磯自慢の酒造りの全てが詰まったこの「La Isojiman」を開栓するとき、そのまますぐに楽しむこともできるが、重厚な木箱に入ったブックレットによると、更なる楽しみ方が囁かれている。まずは飲む2,3日前に開栓し、数分空気に触れさせる。そして再び5度以下の冷蔵庫に戻し、飲む際にはワイングラスなどでまず冷えたままの香りを楽しんでから、本来の香りが立つまでゆっくり室温で開くのを待つ。数日おいてから飲むとまた違う風味、まろやかさを楽しめる。それ自体は他の日本酒でも行える飲み方だが、高精米ゆえの繊細な変化をどの段階でも楽しめるのはこのグレードの熟成酒だから。酒造のある焼津で美味しい魚料理はもちろん、フレンチやイタリアンなどの複雑な強い味わいの料理ともペアリングし、また当然チーズとの相性は最高である。磯自慢の目指す“Sublime Transparency”(崇高な透明感)に最も近づいた酒。最新の技術と、老舗酒造の思いが最高のレベルでシンクロした、いまここにしかない酒を飲む贅沢。来たる年の祝福の乾杯に選べるなら、最高の年になるしかない。
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